抜け毛には自然脱毛と異常脱毛があります。抜け毛が増加した人は、
原因が自然脱毛か異常脱毛かを判断する事が必要ですが、
抜け毛の分析と正しい知識で、抜け毛の対策と予防を適切に行なうことが
一番大切かと思われます。
では自然脱毛と異常脱毛の境目は何処にあるのでしょうか。それぞれの抜け毛の症状を
少し解説させて頂きます。
◆自然脱毛と考えられる範囲
1日に抜ける髪の毛の本数は50〜100本が平均だと一般的には言われています。
ただ時期によって抜け毛の量は変化します。
特に季節的に秋などは、1日に200〜300本抜ける事もあります。
これは夏場の紫外線や夏の疲れで体力が低下しているのが原因である可能性があります。
脱毛根がマッチ棒の軸のような形で抜けた髪の毛の毛根部分が、
自然な膨らみと丸みがある場合は
ヘアサイクル(毛周期)の中の自然な抜け毛の可能性が高いと判断されます。
◆異常脱毛(進行性脱毛)の可能性が高い場合
毎日300本以上抜ける日が続き、時には1、000本以上の髪の毛が抜ける人。
さらに、抜けた髪の毛に細い毛が多い場合や、毛先の尖った短いものが多い場合には
ヘアサイクル(毛周期)そのものが正常ではない可能性があります。
◆抜け毛の原因を自己診断
・抜けた髪の毛の簡単な診断
円形脱毛症(限曲性脱毛)などの様に、脱毛部がハッキリしているタイプの脱毛では、
抜けた髪の毛の毛先が尖っていたり切れ毛になっている抜け毛が多いです。
判断のポイントとしましては、根元の方向に細く削った形をしている抜け毛の形や、
全体に細く針の様に尖っていたりする抜け毛の形があるかどうかです。
また円形脱毛症では、脱毛が進行中の箇所の髪の毛は
簡単に抜ける場合があり、洗髪や拭き取り時に大量の抜け毛が生じる事が多い様です。
広汎性脱毛症などの広い範囲に脱毛部があるタイプの脱毛では、
毛根部下端に、白いものが付着した抜け毛が多い様です。
広汎性脱毛症では、抜け毛の毛根の形も原因によって様々です。
自然な抜け毛の様に、脱毛根がマッチ棒の軸のような形で、
抜けた毛の毛根部分が自然な膨らみと丸みがないと判断される場合は、
毛穴の内部や、頭皮、もしくはヘアサイクル(毛周期)に異常が生じている可能性があります。
◆異常脱毛の原因として考えられる事
・ホルモンのバランス異常
・頭皮の血行不良・汚れ
・シャンプーなどのダメージ
・フケやかゆみなどの頭皮の異常
・ビタミン・ミネラルなどの不足
上記以外にも、髪の毛を染めたり脱色すること、パーマやブローなどもあります。
特に若い人は、整髪料の多用なども原因である場合が多い様です。
いずれにしましても、大抵の人が頭皮や髪の毛の異常を知るきっかけは、
抜け毛の量である場合が多く、なかなか「抜けた毛」を見ただけで気づく人は少ないでしょう。
特に、女性の場合は髪の毛が男性よりも長く、
洗髪後の排水溝の抜け毛の量の変化に気づきやすいとも言われています。
◆異常脱毛を予防するには
異常脱毛の原因は沢山あります。さらに個人の生活習慣や健康状態や環境などの要素も絡んでくるので
一概に、確実に予防できる方法というものは存在しません。
ただ、生活環境や食生活を見直したり、正しいシャンプーを選ぶなど、身近なことで、少しでも
異常脱毛の発生の可能性を抑える事は可能です。
まずは食生活の見直しや生活環境の改善など、体の健康管理をきちんとするという観点から
髪の毛の抜け毛を予防し、少しでも異常脱毛が発生する原因を作らない様にしていきたいものです。
◆女性にも見られる抜け毛又は薄毛
女性は男性に比べて薄毛やハゲに悩まされる可能性は低く、
多くの人がパーマやカラーリングでオシャレをしているのが現状です。
しかし、女性にも見られる抜け毛又は薄毛もあるのです。
それが壮年性脱毛症です。壮年性脱毛症は、一般的に男性だけでなく、女性にも見られる遺伝性の
抜け毛又は薄毛です。
壮年性脱毛症は、ゆっくりと何年もかかって進行します。
壮年性脱毛症の方の抜け毛は、特に細く短い毛の抜け毛が増加する傾向にあります。
1日あたり50〜300本抜ける事は正常な範囲ですが、異常に感じる場合は、
専門的な所で判断してもらう事が大切です。